AI社会の「頭の良し悪し」は地頭力で対応できるのか
人が頭の良し悪しについて話をする時、生まれつき決まっていることを前提にしていることが多々あります。
例えば、学生時代に「自分は頭が悪いから(頭の良い誰々と違って)テストの点が低い」といったことを見聞きしたことがあるでしょう。
あるいは、あなた自身がそのような言動をしたことがあるかもしれません。
ただ、現代社会における頭の良し悪しは、テストの点で判定できる類の重要性が相対的に下がっています。
一方で人間が人間であるために代替が難しいものもあります。
ここでは、ベストセラー『地頭力』を題材に、「頭の良し悪しとは」「地頭力を鍛える」ことを考えていきます。
目次
書籍『地頭力』で解説される頭の良し悪し
頭の良さを鍛えることなどできるのか
頭の良さを生まれつきのものとする場合、これを鍛えることは現実的ではありません。
ただ、『地頭力』における定義は「考えるための基本となる力」としており、訓練によって必ずあるレベルまでは到達できるとしています。
「頭がいい」とは?
冒頭でも触れたテストの点数は、知識の有無を問われたり、与えられた課題を解くことを主眼が置かれています。
一方で、それ以外の事象に対してのアプローチのうまさも含め、書籍『地頭力』では頭がいいことを3つに分類しています。
それが「物知り」「機転が効く」「地頭がいい」の3つ。
かつては「物知り」の価値が高く、また伝統的に受験においても優位であったことから、人からの尊敬を集めたものでした。
一方で、現代においては「機転が効く」「地頭がいい」の価値が上がっている印象です。
特に「地頭がいい」人は、以下の要素を根拠にこれからも重宝されると予想されます。
- 潜在能力が高く、どんな分野に取り組んでも業務知識の習得が早い
- 基本的に地頭力は陳腐化しない
地頭力を構成する3つの思考力
では、陳腐化することがない「地頭力」はどのような要素で成り立っているのでしょうか。
これについては、地頭力をさらに3つの要素として挙げることができます。
- 「結論から考える」仮説思考力
- 「全体から考える」フレームワーク思考力
- 「単純に考える」抽象化思考力
インターネットの時代とAIの時代
インターネットの時代に必要な頭の良さ
かつて、知識を得るためには書籍を読んだり、自らの経験によってこれを蓄積するプロセスが必要でした。
ですから、その延長線上で経験豊富な人から得られる情報も貴重なものだったのです。
しかし、インターネットの登場で状況は一変しました。
玉石混合の側面こそあるものの、情報を得ることのハードルがなくなり、インプットで差は生まれにくなったのです。
AIの時代に必要な頭の良さ
2023年に世界中で話題となり活用方法のシェアも盛んになっているChatGPT。
ChatGPTを筆頭に、生成AIと呼ばれる人工知能システムの普及が一気に進んでいます。
インプットのみならず、アウトプットに対する考え方も変わっていくでしょう。
作業をAIにやらせるために必要となるマネージャーとしての素養を幅広い分野で持つことで、できるアウトプットが飛躍的に増えていくことが予想されます。
(以下準備中)