UA-79396224-7 センスと才能に頼らないコンセプトのつくり方|用途別マインドマップ活用辞典
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センスと才能に頼らないコンセプトのつくり方

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新商品・新サービスの「コンセプトをつくる」と聞いて、どのような印象を持ちますか?既に経験をお持ちの方であればまだしも、「センスや才能がないとできない」と身構えてしまう人も多いのではないでしょうか。そんなコンセプトに関して、センスや才能に頼らずにつくり方を学ぶ良書があります。ズバリ、書籍『コンセプトの教科書』です。

『コンセプトの教科書』予備知識

『コンセプトの教科書』著者 細田高広氏

『コンセプトの教科書』の著者である細田高広氏は、以下の経歴をお持ちです。

大学卒業後、博報堂に入社、TBWA\HAKKUHODOに所属・同社のチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)、家電・モビリティ・飲料・金融の商品コンセプトから、ビジョンやパーパスなど経営コンセプトまで幅広く開発を手がける

さらに特筆すべき経歴として、企業研修を中心に「コンセプト・メイキング」や「ブランド・ストーリーテリング」などビジネスに必要な創造性を学ぶ実践的なプログラムを提供していることです。

ご本人はカンヌライオンズ金賞受賞ほか受賞多数の経歴お持ちであるのと同時に、自身の思考プロセスを言語化して提供することを実践されてきたわけです。

『コンセプトの教科書』コンテンツ

『コンセプトの教科書』以下の章立てで構成されています。

  • 第1章 コンセプトとは何か?
  • 第2章 コンセプトを導く「問い」のつくり方
  • 第3章 顧客目線で設計する「インサイト型ストーリー」
  • 第4章 未来目線で設計する「ビジョン型ストーリー」
  • 第5章 コンセプトを「1行化(キーフレーズ化)」する
  • 第6章 コンセプトを「最適化」する

第1章 コンセプトとは何か?

コンセプトの定義と条件を扱っています。

コンセプトには、これを似て非なる概念があるため、ぼんやりとしか分かっていないことが出てきてしまいがちです。

コンセプトをつくっていくには、そもそもコンセプトとは何なのかを人に説明できるレベルで理解することが必要です。

第2章 コンセプトを導く「問い」のつくり方

コンセプトをつくる上流過程で欠かせない「問い」に関する解説です。

コンセプトという、ここでの「答え」ではなく「問い」から始める理由を、事例として取り上げられている「“エレベーターが来るのが遅い”とクレームを受けたビルオーナー」で徹底理解すると良いでしょう。

第3章 顧客目線で設計する「インサイト型ストーリー」

問いに対する回答は、ストーリーを「設計」しながら考えていきます。

顧客の心理的葛藤を起点に物語を組み立てる方法を学びましょう。

人の心理として、相反する要素によって充足する願望があります。

そこを突いたコンセプトは顧客に“刺さる”結果となり、他の追随を許さない商品・サービスとなります。

第4章 未来目線で設計する「ビジョン型ストーリー」

企業やブランドの理想的な未来像から逆算して設計する方法です。

奥行きのあるコンセプトをつくり上げるには、3章及び4章で紹介されている2枚のレンズを使いこなすのが有効な手段となります。

第5章 コンセプトを「1行化(キーフレーズ化)」する

ここまでストーリーを膨らませてきた内容を、鋭く効果的なキーフレーズに落とし込む手順が仮説されています。

ここでは、基本的な構文を理解することが重要。

言葉のセンスと呼ばれるものが、スキルとして学べることが分かります。

第6章 コンセプトを「最適化」する

ここまでのプロセスを様々なビジネス文脈で活かせるよう、汎用性の高いフォーマットが用意され、その解説がなされています。

①商品・サービス開発、②マーケティングコミュニケーション開発、③組織のコンセプト開発の3つが中心となります。

読み進めながら感じたことは、「しっかりしたフレームワークを提示しつつも、これを埋めればいいんでしょ? とはならない奥深さも同時にあり、つくり手の実力が試される」ことです。

それに近い内容が「おわりに」に記載があり、読み方に間違いはなかったと確信しました。

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